良い人材紹介会社の見つけ方
酷い一日
いきなりネガティブなタイトルですみません、酷い一日でした。就業間際に電話がかかってきて30分話すし、しかもそれの影響で約束していた面談に遅れるわ……となんとも言えない一日でした。久々の出社日だったからかもしれません。
その中でも一番酷かったのは、面談のお話。現在フリーランスで活動していますが、一応良い案件があれば正社員もありかなーと思い、通常の人材紹介会社でも登録しています。その中でも1番酷い紹介会社に当たったのが今日。
そんなわけで、良いキャリアコンサルタントと悪いキャリアコンサルタントの見分け方でも語ってみようかと思います。
悪いコンサルタント
普通良い方から書くんじゃね?と言われそうですが、こういうキャリアコンサルタントには注意!的な意味も込めて悪い方から話します。これは別にキャリアコンサルタントに限らず、面接でも応用が利くテクニックですので、転職を考えている方は是非ご覧ください。
- こちらの提出した書類(履歴書・経歴書・紹介文)を見ていない
- こちらの希望しか聞かない、相手からの提案が無い
- 事前に書類を送っているにも限らず、案件紹介が無い
ざっくりとこの3点です。通常の転職ならば、事前に書類を送っているにも限らず、配属部署が決定していないなどが当てはまるでしょう。
私が某企業にて、自分の後釜 後輩を探していたときは、相手のスキルをつぶさにチェック、趣味やPRなどを中心に会話を出来そうな所を探し、緊張をほぐした上で本音を聞き出そうとしておりました。
いや、まぁ特別なことでも何でも無く、普通の事だと思うのですが……
これができていないキャリアコンサルタントがまだ存在します。
- どんなお仕事希望ですかー?(履歴書に書いてあるし)
- 収入はどれくらい希望ですかー?(これも履歴書に……)
- 今までどんな仕事されてきました?(職務経歴書の意味って……?)
的な事を聞いた上、その場で案件を取り出さずに「弊社の企業担当と調整の上、ご提案させていただきます」ってのは、ほぼ確実にその後何も無いと思っていただいた方良いかと。特に面談当日に案件を持ってこないのはほぼ無能仕事の出来ない可哀想な人なので、「御社に登録する気はありません、個人情報の削除をお願いします」と帰宅した方が良いでしょう。
後は法律関係に疎い方も注意です。来年から派遣法が変わって、いわゆる人売り屋IT屋さんはほぼすべて法律違反を犯す形になりますので、そのあたりを事前に知識として仕入れ、相手に問い合わせてみましょう。これで大体相手の人となりがわかります。
今日は見事にこの3つの条件+法律に疎い人に当たったため、10分持たずに面談終了となりました。お互いに損をするので、こういうのはやめましょうよ……
では良いコンサルタントとは?
そこで、良いコンサルの見つけ方です。こちらが事前に提出した書類に対し、メールなり電話なりでヒアリングを行い、面談時に希望に合った案件をだしてくれたり、そもそも転職するのが良い結果を生むかを一緒に考えてくれたり、こちらの環境や事情をヒアリングしてくれる方です。
- 転職を考えられた理由ってなんでしょうか?
- 今後のキャリアパスは、弊社の提案と合っていますでしょうか?
- その他時間いっぱいの雑談
この辺ができるのが良いコンサルタントだと思います。だいたい直受けで単価の高い仕事、かつホワイトな職場を紹介いただけるのがこのパターンです。後は
- 面接後のレスポンスが良い(メールの返信が早い)
- 次々案件を提案してくれる
- 今の問題点を指摘し、次に向けたステップへの道筋を立ててくれる
- 自分が今所属している業界に対する深い知識がある
あたりまでできると完璧でしょうか。転職歴が多いので、多数の人材コンサルタントと会っていますが、該当しているのはなんと1人だけです。
(紹介して欲しい方がいらっしゃいましたら、ご紹介いたします)
あまり知られてはいませんが、特に転職売り手市場の現在、一人紹介する際の成功報酬はその人の年収の1/3が最低ラインです。仮に年収300万の方を紹介し、一定以上在籍することにより、紹介会社は100万円、コンサルタントにはインセンティブが出るのが普通です。
しかもほとんど元手無し(法律改正で若干変わりますけどね)、Web媒体ならば維持コストも安いと、そりゃまぁ紹介会社は氾濫するし、転職を進める自己啓発本が売れるし、blog執筆の仕事も来るわ……といった感じです。
(あ、blog執筆依頼はありがとうございます)
さて、ここまで見て気付いた方もいるかと思いますが、これって不動産屋さんと良い物件の見つけ方と一緒なんですよね。こんなところまでゼネコン体質を残さなくても良いのに、残ってしまうのがIT業界の深い闇でしょうか。
身を守るためにはどうするのか
まず、相手の会社内で無く、会社近くの喫茶店やレンタルオフィスで面接するところはほぼほぼNGです。また、建物が雑居ビルに近かったりするのも限りなくアウトです。個人~少数で儲かっていないのがバレバレですので、事前にGoogle検索やストリートビューで確認しておきましょう。
次に案件次第でご紹介~とか、釣り案件みたいな自分の職歴・希望に対して余りにも不釣り合いな案件でスカウトする会社もNGです。これは不動産業界と似ていますね。
都内であれば、初級(本当の初心者)PGで40万~、中級(なんとか独り立ち)PGで50~60万、SEもできるような上級エンジニアならば最低80万~天井知らずの月額単価で取引されます。
コンサルタントやPMができれば、100万~の単価で取引されるのが普通です。
そんな中で、あなたに対して提示された金額はいくらでしょう?
差額はすべて中抜きされ、コンサルタントへのインセンティブや仲介業者への支払いに充てられています。まさに現代の奴隷制度です。IT業界がブラックいわれる所以がここにあります。
できればまっとうな会社で勤め、人事と交流を深めてこの辺りの事情を聞き出せるのが一番です。外注さんの単価とか聞ければ、現在の相場観が理解できます。もちろん一番良いのは自分がフリーランスとして独り立ちし、直接交渉できるような人脈を築くことではあるのですが。中々難しいでしょう。
守る方法は見つけた、では攻めるには?
自社でサービス・商品を持っており、それを売る会社が一番です。自社向け開発ですので、中抜きもほとんどありませんし、自己アピールもしやすい。サービス・商品が安泰なうちはリストラの危険性も低いですし、業績を見れば今後の見通しもわかりやすいです。
また、会社が危険なときは、バックオフィス(いわゆる総務・人事・経理といった利益に直接関係の無い人達)が次々と辞めていきます。特に経理が辞めるようになったらイエローどころかレッドシグナルです。すぐに転職の準備を始めましょう。
そんな状況に備え、普段からポートフォリオや自分の実績をまとめた書類を作っておく、万が一の場合にすぐに動ける体制は整えましょう。アドラーでいうところの「刃を常に研いでおく」です。最後に物を言うのは人脈ですので、極力円満に退職できるように事前に根回しもしておくと良いでしょう。
すでに終身雇用が崩壊し、転職が当たり前になった昨今、自分の身を守れるのは自分だけです。最後に物を言うのは、自分の実績と実力。これを意識して日々の生活を送るようにしましょう。
ではまた明日。
最後は自己啓発本っぽくなってしまった……反省